京都の三十三間堂近くに工房を構えるwestside33さんのアルミ製の鍛金鍋のご紹介です。
鍛金とは金槌で地金をたたいて一枚の金属の板を立体にしていく手仕事です。もちろん技術がないとできない手仕事ですが、根気や地道な作業がほとんどになります。絶えず一定の音がひびく工房では寺地茂さんを筆頭に職人さん達が地道な作業を続けておられます。
今まで当店ではwestsideさんの銅製の調理器具をお願いしておりました。私自身が銅製の鍋が好きで長く使用していたことが大きな理由です。銅をはじめ、鉄・土鍋と重さのある調理器具が好きで、ずっとこれらの3つの素材の器具を使用してきました。
しかしここ最近年を重ねるに従って、重い器具での調理に難儀するようになってきました。今年の冬に左手が上がらなくなってしまい(ぎっくり背中と言われたのですが・・)2週間近く料理に苦労しました。右手も力が入らなく、土鍋・鋳物のフライパン・銅鍋を持ち上げるのもつらく、お湯を沸かすことさえ難しくなってしまいました。その際せいろにセットされていたアルミの鍋が軽く、非常に使いやすくアルミ鍋の使い勝手の良さを実感いたしました。その後いくつかアルミの鍋を揃えたところ、お湯を沸かしたり青菜や卵を茹でたり、牛乳を温めたりと動きの多い作業になるとついアルミの行平鍋を使用するようになりました。そのような実体験を経て、今回westsideさんのアルミの行平鍋が届いた次第です。
12cm、15cm、18cm、21cmと4サイズ届いております。12cmと15cmはミルクパンにも、15cmと18cmは少量の野菜を茹でたり、味噌汁やスープに・・21cmはたっぷりの野菜や根菜類を茹でるのにも重宝です。蓋はついておりませんが、必要な際はご相談いただければ作っていただけます。
アルミ鍋の取扱いですが以下のようなことにご注意下さい。
・アルミの鍋は酸味の強いお料理はお控え下さい、また調理後なるべく早めに器に取ったり保存容器に移して下さい。銅も同じですが、金属製のお鍋はどれも保存にはあまり適しておりませんのでご注意下さい。
・水洗い後は水気をふきとりよく乾かして下さい。また空炊きはお控え下さい。
・洗う際はスポンジなど柔らかい素材の物でやさしく洗ってあげて下さい。また焦げ付いた時はぬるま湯を入れてふやかしてから、スポンジなどでこすって落として下さい。
・黒ずんできましたら、クエン酸を小さじ2杯くらいと水を入れて火にかけてください。5分くらい煮た後にスポンジなどでこすっていただくときれいになります。
取手は白木仕上げになっております。差し込んでねじで留める形になっておりますので、傷んできましたら新しい物に簡単に取り換えができます。塗装の持ち手をご希望の方も多いのですが、個人的には白木の方が滑りにくくしっかりとしている気がします。丸太で力も入りますし、なんといっても取り換えが自分で簡単にできるのが気に入っています。片手鍋はどうしても木と金属の接合部分が傷んできます。私もwestsideさんの銅の行平鍋を10年以上使っていますが取手は2度取り替えました。westsideさんに取手を送っていただき、自宅でねじを外して新しい物を付け替えました。女性でも簡単にできる作業ですので、ぐらついてきたなと思ったらお気軽にご相談下さい。
下の写真はアルミのオーバル鍋です。形がとてもきれいで、食卓にそのままお出しできます。ピラフや煮込み料理、シチューなど本当に万能なお鍋です。私は煮魚にも重宝しています、頭付きの魚もそのまま入れることができてこの大きさでカレイや鯛が2尾きれいにおさまります。
ぜひ銅鍋と合わせてアルミの鍛金鍋をご愛用いただければと思います。軽く扱いやすく、熱の廻りが早い機能的な鍋です。
作家の器を中心としたオンラインショップ zipangu-modern-ジパングモダン-
公式サイト https://www.z-modern.com
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コメント
[…] アルミ製の鍋はスポンジや布など柔らかいもので洗って下さい。焦げ付いた時はぬるま湯を入れてよくふやかしてから焦げ付きをスポンジや布で落として下さい。水洗い後は水気をきちんとふきとり、空炊きはしないでください。黒ずんできましたらクエン酸小さじ2杯程度と水を入れて火にかけて数分煮込んでから、スポンジや布でこすっていただくときれいになります。酸味の強い料理はお控え下さい、また調理後は早めに器や保存容器に移し替えて下さい。ブログ でもアルミ鍋についてのご説明をしております。 […]