十河 隆史さんの略歴
1966 岡山県に生まれる
1998 岡山大学大学院修了(美術教育)
1998 滋賀県陶芸の森 研修作家
2000 North Carolina Pottery Center Resident Artist , USA
2000 帰国後 陶芸工房 STUDIO T POTTERYを主宰
2008 工房を現住所に移転、現在に至る
十河さんに伺いました
陶芸の世界に入ったきっかけ、制作にあたって心がけていること
大学で陶芸を専攻したのが陶芸家になるきっかけでした。器は飾って眺めるものではなく毎日使う道具。作り手を離れた器は使い手とともにはるかに長い時間を過ごします。作り手が前に出るのではなく作った器が主役になるように、そんな願いを込めて日々土と向かい合っています。
器の取扱いについて
普段使いの器なので出来る範囲で構いませんがなるべく手洗いをお勧めしています。大事に長く使って頂くために、独自の取り組みとして当工房が制作・販売した器で使っているうちに欠けたりひびが入ってしまったものをお預かりし、漆による繕いを行っています。繕いについて詳細をご案内しています。
十河 隆史さんの器のお取り扱いについて
どの器のシリーズもお使いはじめ前に30分ほど水に浸してからお使いください。電子レンジ・食洗機の使用は可能です。オーブンはお控え下さい。水洗い後は水気を拭き取り良く乾かしてください。お総菜を入れたまま長時間放置はしないでください。シミの原因になりますのでご注意下さい。シミができてしまい気になるようでしたら酸素系漂白材でシミ抜きしてください。
ただ耐熱の器(フライパン)に関しては以下のような形での取扱いをお願いいたします。
・ペタライト(葉長石)という熱膨張の低い原料を使用することで耐熱性を確保しています。そのため従来の土鍋の様に使い始めに米の研ぎ汁で煮る必要はありません。
・直火に掛けられますので鉄鍋やフライパンと同じ様にご使用頂けます。耐熱の陶器は冷めにくいのが特徴なので、作りたての熱い状態を長く食卓で楽しむことが出来ます。直火、オーブン/ 可 IH/ 不可
・焦げ付いてしまった場合はナイロンたわしなどで大まかな汚れを落とし、器に水を張りスプーン一杯程の重曹を入れてかき混ぜ、そのまま沸騰させてください。沸いたら火を止めて冷めるまで放置し改めてたわしでこすると汚れが落ちやすくなります。
長くご愛用いただきたいという気持ちから十河さんはご自身の器を金継ぎで修繕して下さいます。ご必要な場合は一度ご相談下さい。
十河さんの言葉です
瀬戸内海を望む小高い丘の工房で、家族と暮らしながら日常の器を作っています。
器は作り手よりもはるかに長い時間を使い手と共に過ごします。心通う器と過ごす日々が心の優しさを育んでくれますように。